谷口 茉妃菜
2026.02.20
初めての地で
目的を決めずにあるいてみた
携帯を見ずに歩いてみた
地元ではない、徳島県のとある街
慣れてるようで初めての場所
馴染みのある風景だけど初めて歩く道
少し不安もあるけど、ワクワクする気持ちもある
歩き始めて少し経った頃ちょっと小柄な柴犬を連れたお婆さんがきた
にっこり微笑んで"こんにちは"と挨拶をしてくれた
少し不安が消えた
小さい頃はこれが当たり前だと
思って育ってきたけど
色んなところに行くうちに
それが普通じゃないことにも知った
この人の温かみも徳島県の良さのひとつ
今日の散歩
目的地を定めてないので当然
右に行かなきゃ
左に行かなきゃ
の縛りも存在しない
だからこそ判断も慎重になる
ただし一つ決めてるものは
・惹かれた方に進むこと
・最終的にはお家にたどり着くこと
この2つ。
惹かれる方へ歩きながらも身体にある方角だけを
しっかりと刻みながら前に進む
くっきりと田んぼに映る自分の影
何かを焼いたような少し焦げ臭い匂い
近いようで遠くから聞こえる飛行機の音
ジブリに出てきそうな赤いポスト
都会ではあまり見かけない表札
全てが新鮮にうつる
空気が本当に美味しい
色んな自然の音が聞こえる
....30分くらいは歩いただろうか
日も落ちてきて少し肌寒くなってきた
もう帰ろうかなと思ったその矢先
右手にモスバーガーを見つけた
とてつもない安心感、
気持ちが高揚したので向かってみることにした
目的を決めてない中
出会ったものだから目の前に出てきたハンバーガーに
とてつもないワクワク感を感じた
幸せだね
満足度高めな寄り道、を経験して帰路を目指す
自分の感覚を頼りに
ただ前に進む、
すると前から柴犬が来た
"あ...さっきの"
また安心感に包まれた
逆方向に歩いていたはずなのに
それぞれ違うルート辿ってたはずなのに
また出逢うことができた
目指すもの、目指してるゴールはもちろんバラバラ
それでも道が混じり合う時もある
そのひとつひとつの出逢いを、
出来事を、見落とさないように
......家が見えてきた頃
最後の試練
目の前の道が二手に分かれた
........こっちだ......!!
その先には
最終地点である家に続く道があった
無事にお家に着けそう、散歩の終わりが見えてきた
"自分の選択は合ってた"
"こっちの道で正解だった"
けれどこうも浮かんだ
"もしも、もう一つの道を進んでいたら
私はどこに辿り着いていたのだろう"
遠回りをして家にたどり着いたのか、
はたまた全然違う景色を目の当たりにしてたのか
それ以外の何か、なのか
わからない
けれどきっと
きっとどれも正解だろう
それを経験したものしか得れないものが
そこには存在するのだろう
1日24時間の中の40分
1年365日の中の40分
人生の中のほんの一瞬の出来事だったけど
今日の散歩はまさに
"私の人生"をギュッと凝縮したような
時間だった
これからも寄り道する。
色んなものと人と。出逢う。
不安。葛藤。選択。の連続。
それでも前に進み続ける。そのつもり。
今日も私の人生に、
寄り道してくれてありがとうね、
続く


